Too many people
まだまだ世間的な逆風はあるのかもしれないか、私が長年、慣れ親しんでいたASKAのアルバムが最近、発売された。
高校の時からチャゲアスのファンになった。ちょうど、TREEやGUYS、REDHILLなどがヒットしていた頃。オシャレで洗練された情緒豊かなメロディーに、思春期の私はちょっとした憧れを抱いたものだ。
ASKAのソロアルバムには、秀逸なものが多く、とくにSCENEシリーズなどは、よくもこんなに女性の心理を描けるものだと歌詞カードの文字を追いかけながら、歌を口ずさんでいた。しかし、これらのアルバムの楽曲はあまりにも洗練されすぎていて、彼自身の等身大の魂の叫びみたいなものが薄かった気がする。
後に、名盤、NEVER ENDを聴くことになるが、これぞ1人チャゲアスのようなバラエティー豊かな楽曲の宝庫。彼の言葉がリズミカルなメロディーに乗って、心と頭を包んでいくのがわかった。
Too many peopleを聴いて、NEVER ENDを楽しんでいたあの頃の自分を思い出した。
1つ1つの楽曲が踊っている。
時に楽しく、時に苦しく、時にASKAさんの心の葛藤を叫びながら。
私にとって、青春時代はずっと前のことだと思っていたけど、アルバムを聴いて、俺だってまだまだこれからが青春だし、まだまだやってやるって思った。
昔、憧れていたASKAさんは洗練されたポップなスターだけど、今回は1人の人間としての、ASKAさんの叫びを感じた。
どんなことがあっても人間は前に進む。
音楽のことはよくわからないけど、心に訴えかけるツールの1つに過ぎないとしても、私の心にはちゃんと届いている。
さぁ、息子の習い事の合間に、カーステレオを大音量にして、しゃぼんを唄うか。